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2009年3月21日 (土)

公取が関心をもったアニメ業界

少し前になるが、公正取引委員会が「アニメーション産業に関する実態調査報告書」を発表した。http://www.jftc.go.jp/pressrelease/09.january/090123houkokusyo01.pdf

公取というと、独占禁止法の監視者。消費者が高い商品を買わされて損をする分、隠れて価格協定を結んでいた同業者の企業が得するのを阻止する役割だ。

他にも、元請下請という有利不利が生じやすい取引を監視する役目があるそうだ(下請法に基づく)。今回の報告書は、元請アニメ制作会社と下請アニメ制作会社の関係に着目したもの。これらの会社のほか、DVD制作会社、広告代理店、TV局等利害関係者に広くアンケート調査を行い、分析している。

公取の本来的な活動は、上記の価格カルテル等の審判で、当事者からの申告をまって初めて開始される(要するに受身体制)。なので、このような公取が主導で行う報告書作成はめずらしいんじゃないかな。それだけ公取もアニメ業界に関心を持ってるということか。

元請下請関係については他の業界と似通った結果で、報道リリースでもとりあげていたのでここではアニメ界特有の件について。

以前から薄々感じていたのだが、やはり全体としてTV局が得をする構図になっていることがうかがえた。たとえば、アニメ作品の二次利用収益については、製作委員会で配分する前に局印税として一定額を先にTV局が持っていってしまうそうだ。また、TV局が製作委員会にほとんど出資していない場合でも過大な収益の配分を要求し、受け入れられなければ放送しない、といったこともあるらしい。

ネット配信が広がってきてはいるが、アニメ視聴の主力は依然TV。地上波キーTV局は6社しかないので、これはたいへんな圧力だ。全体の収益であるパイを増やせばTV局以外も潤うことは確かだが、やはり配分は重要である。

他に本報告書は、序論で制作過程の説明やら番組の著作権やら書かれており、(東京地裁で宇宙戦艦ヤマト事件とか超時空要塞マクロス事件の判決があるらしい 笑)読み物としても面白い。アニメ業界はめずらし業界なので公取にとっても新鮮だったんだろうなあ。

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